Spotify



昨晩はNY在住の某ライターさんに音楽業界のことなど考え方や意見を伺いたくて、忙しいなか時間を割いていただきました。 な の に 体 調 絶 不 調 フラフラと○ラッグか?みたいな目で見られながら酷い腰の痛みに耐えつつ帰宅するも更に悪化。
もっと聞きたい事たくさんあったし頭回らなすぎてなんかもう申し訳なかったというか。。

前にSpotifyについて少し触れましたが、今日はそのことについて書こうと思います。
日本で話題になり始めたのは数ヶ月も前のことなので紹介するには出遅れ感MAXですが、
まぁここでは私なりの知識と見解で物忘れ防止記録帳的なノリで書いていこうと思います。
本や雑誌、ネットで読んだ記事、テレビやラジオで聞いたことなどすぐ忘れてしまうワタシ。
人から聞いた話もそうです。だからメモ帳は超必須アイテム。iPhoneとかじゃなく、ペンで書くの。




Spotify2008年にスウェーデンで開発され、SNS機能を持った*クラウド型音楽配信サービスです。
その後欧州を中心に昨年夏からアメリカ進出も果たし、数日前にはオーストラリア、ニュージーランドでもサービスが開始され、今では世界15ヵ国で展開されています。楽曲数は約1600万曲以上。そしてユーザー数はなんと2000万人近くといわれています。1ヶ月で数十万人というユーザー数を伸ばし、その勢いで日本上陸も間近と噂されています。もちろん日本での需要も大いにあると思います。しかし、諸外国と全く同様なサービスがすぐに展開されるとは、私は正直思えません。。
*クラウド- 音楽ファイルなどのデータを端末に保存するのではなく、ネット上のスペースに保存する使い方、サービス。

Spotify4大レコード会社を始め、メジャー・インディーズレーベルとライセンスを交わしている為、月€9.9(1000)で音源のダウンロードが可、それ故に有権者に利益が還元されています。Apple社のiTunesは楽曲販売サイトですが、SpotifyFacebookと連結し、音楽を介したSNS中心のサービスなので、アーティストはチケットやグッズ販売もする事ができる仕組みになっています。

Facebookとの連携が強いのも、そもそもSpotifyの最大の投資家はFacebookの初代社長もといNapster創設者シーン・パーカー。またこの人が音楽界を大きく揺るがそうとしています。

まず注目すべき点は*フリーミアム制を設けているところ。ここがiTunesと大きく異なる点です。
Spotifyは月々の再生回数制限と数曲毎に音声広告を設けた無料プラン、そして再生回数制限・広告なし、又、回数制限なしで音源のダウンロード可、携帯端末での再生をすることができる有料プランがあります。つまり、基本的には制限を設けたサービスを無料で提供し、それ以上の機能を利用するにあたっては料金の課金が発生する。これがフリーミアムというビジネスモデルの一つですね。
とは言っても殆どのユーザーは無料プラン止まりで、有料プラン登録なんて少ないのでは

実際、サービスが展開されてからの3年間は回数制限なしバージョンの無料プランのみでした。後から有料プランの導入がされたので、当初はユーザーからの反発もあったそうです。しかし今では北欧を始め有料プランのユーザーは300万人に昇り、その数は増え続けています。
そもそもSpotify不正な違法ダウンロードの防止対策として設計されたそうで、ストリーミング再生の待ち時間もないことから分かるように使い心地はほぼiTunesと変わらず、利用に際してユーザーのストレスがほぼないのです。且つ有料会員になればダウンロードもし放題。

正直な話し、違法ダウンロードがなくなるなんてことはこの先もないと思います。でも統計が出ているかは分かりませんが、実際に違法ダウンロード数も減ってきているそうです。映画や音楽の違法ダウンロードの温床といえば年始にMegauploadがアメリカで摘発されたのが記憶に新しいですね。

フリーミアムについて、ユニバーサルミュージックUKVice-Presidentのフランシス・キーリング氏は

「音楽に関わる全ての人は不正ダウンロードを無くし有料会員になってもらう流れの途中にはフリーサービスが必要で、その間は権利所有者やアーティストが期待する利益とは異なる可能性があることを理解する必要がある。フリーサービスを受け入れることが今後唯一音楽で利益を出せる方法になる。」

と語っている訳ですが、このような発言を世界最大大手のレコード会社の取締役が言うのだから、音楽業界は今大きく変わりつつあるんだな、とこの記事を読んで思いました。 言わずとも思っている人はいるだろうけど、日本ではなかなか公で発言しにくい事だと思います。日本はどの業界もタブーが多すぎます。。

日本ではCDが売れない=アーティストも売れないと嘆きの声もありますが、日本に限らず世界中どのリスナーも《もっと音楽を身近に、気軽に》という気持ちは絶対に持っていると思います。
余程の音楽好きの人からすれば、そもそもレコードのようにコピーのできない盤と違うMP3とほぼ音質の変わらないCDには愛着が湧かない。という方も少なくないと思います。
私が小さかった頃はレンタルショップで借りてきたCDや買ってもらったCDをカセットにダビングしてカセットプレイヤーで自分のセットリストを聴いてたなぁ〜。ラジオを録音したりね。
それがiPodという媒体が革命を起こし、音楽をダウンロードする時代になった。
たった10年ちょっとでの出来事です。

話しを戻すと、冒頭で諸外国と同様なサービスがすぐに日本で展開されるとは思えない。と言いましたが、これは著作権の問題というより、日本の大手レコード会社が必死に抵抗するだろうというのが安易に想像できるからです

実際に5月4日の日経新聞の記事によると、JASRACの小島芳夫業務本部副本部長は

「(事業者が正当な)対価を払ったクラウド上の楽曲を、専用プレーヤーだけで聴くことができるサービス。そこに海賊盤など著作権侵害が発生する余地はない。」

Spotifyは究極の音楽サービス。日本に進出する場合も、拒む理由はない。」

と発言されてます。超OKサインが出ているわけです。これまで音楽配信について閉鎖性の極みと批評されスラックなどと言われていましたが、ニコニコ動画との包括契約など世の中の動きを受け止めているなぁーという印象。まぁ流れ的に当然のことではあると思います。

で、問題は日本のレコード会社です。《CDが売れない》確かに、90年代後半のピークに比べれば総売上額は大幅に減少しました。しかし、世界視野で見ると実は売り上げの減少という点では日本はマシな方なんです。理由としてはもともとの単価が高いという事がよく言われます。これには日本独特のレンタルビジネスが大きく影響しているからなんですが
話しがズレてしまいそうなのでこの辺に関してはまた別の機会に。

つまり、日本にはまだ《CDが売れる》という希望があるからこそ、どうにかそこを伸ばしたいと考えるレコード会社側からしたら低価格ダウンロードのサービスが一般的に普及すれば困るわけです。
困っているのはあなた方業界人よりも、行き場に困っている才能たちです。


日本のレコード会社にもユニバーサルのキーリング氏のようなリベラルな思想を表現して欲しいところです。。果たしてSpotifyの日本上陸はいつからどのようなサービス展開がされるのでしょうか。

日本の業界からはとんでもないサービスと言われているiTunesMatchが年内日本上陸と数ヶ月前に言われていましたがこれもまた著作権の問題もあるし、あまり期待はされていないみたいですがSonyの定額制音楽配信の日本進出。。日本はいったいどれだけ世界から遅れをとるのでしょうか。。

長くなりましたが今後また動きがあり次第、ここでブツブツ言おうと思います。でわまた明日。

0 comment:

Post a Comment

 

Spotify

Twitter

Instagram